【2月8日 AFP】米国とイタリアの警察当局は7日、それぞれニューヨーク(New York)とシチリア(Sicily)島でマフィアに対する大規模な一斉捜査を行い、容疑者計80人以上を逮捕した。

 米捜査当局は、170ページに上る62人の起訴状を公開。それぞれ殺人、恐喝、ヤミ金融、謀略、麻薬、強奪などの容疑がかけられており、古いものは1970年代にまでさかのぼる。

 今回の一斉検挙では、ニューヨークで暗躍する5つのマフィア組織のうち、ガンビーノ(Gambino)、ジェノベーゼ(Genovese)、ボナーノ(Bonanno)の3ファミリーから計61人が逮捕された。

 中でもガンビーノ・ファミリーは、ボスのジョン・ダミコ(John D'Amico)容疑者、ナンバー2のドメニコ・チェファル(Domenico Cefalu)容疑者、相談役のジョゼフ・コロッツォ(Joseph Corozzo)容疑者など、幹部が検挙されている。

 同ファミリーは、1980年代にピザパーラーを舞台にヘロインを売りさばいていたいわゆるピザ・コネクション(Pizza Connection)事件で中心的な役割を果たした。同事件は、米史上最大規模の犯罪の1つとされている。

 一方、イタリア警察当局は、シチリア島のパレルモ(Palermo)で20人を逮捕したと発表した。3か月前には、マフィアの最高実力者とされるサルバトーレ・ロ・ピッコロ(Salvatore Lo Piccolo)容疑者を逮捕している。

 シチリアのマフィアはコーサ・ノストラ(Cosa Nostra)の異名で知られ、島の政治経済を牛耳ってきた。(c)AFP/James Hossack