【1月29日 AFP】仏銀大手ソシエテ・ジェネラル(Societe Generale、ソジェン)が49億ユーロ(約7600億円)の損失を計上した巨額不正取引事件で、同行から告訴されていたジェローム・ケルビエル(Jerome Kerviel)同行元トレーダー(31)について28日、「背任」、「文書偽造および同行使」、「コンピューターセキュリティー侵害」の容疑で正式に捜査が開始されることが決まった。同トレーダーの弁護士が明らかにした。

 ジャンクロード・マラン(Jean-Claude Marin)検事は、ケルビエル容疑者をより罪の重い「詐欺未遂」で起訴する方向で捜査を開始し、保釈も認めない方針だったが、Renaud van RyumbeckeとFrancoise Dessetの両予審判事は、これを受け入れなかった。

 正式な捜査開始が決定された後、ケルビエル容疑者は保釈されたという。

 弁護士によると、ケルビエル容疑者は、期限の切れたパスポートを当局に提出しており、海外に逃走することは不可能だという。

 また、ケルビエル容疑者は、ソジェンの社員と連絡をとることを禁じられ、この事件に関する捜査結果が出るまでは、いかなる金融機関で働くことも禁止されているという。(c)AFP/Eve Szeftel