生き別れていた双子の男女がその事実を知らず結婚 英国
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【1月12日 AFP】英国で、生後間もなく異なる夫婦に養子に出されていた男女の双子が、そうとは知らずに結婚していたことが明らかになった。同国の上院議員が議会で明らかにした。同国高等法院は婚姻無効の判断を下し、結婚は取り消しとなったという。
この事実を明らかにしたデヴィッド・アルトン(David Alton)上院議員は、現在英国議会で審議中のヒトの胚や組織に関する法案について、情報開示に重大な不備があると主張した。
英政府によって提出されたこの法案は、同性愛者のカップルなどが、他人から提供された精子や卵子、胚などを用い、子どもを誕生させた場合でもその子どもの正式な親になることを認めるもので、生殖補助医療によって同性愛者のカップルが子どもをもつことが容易になるとされる。
一方でこの法案には、提供者情報の開示を求める措置は規定されていない。つまり、生殖補助医療によって誕生した子どもはその事実を知ることができない可能性がある。
アルトン上院議員は、「自分の生物学的な親を知る権利は人権の1つだ。子どもが事実を知る機会がなければ、この双子のような事例は今後も出てくるだろう」と語った。
この双子に関する詳細は公開されていないが、2人は生後間もなく養子に出され、双子がいるという事実は知らされていなかったという。お互いが双子だという事実を知ったのは結婚式の後だった。(c)AFP