【1月6日 AFP】ロシア極東沖合で3か月前に漁に出たまま行方が分からなくなり、死亡したとみられていた漁船の乗組員11人が無事救助された。同国ニュースチャンネルVesti 24が4日、伝えた。
 
 11人は現在使用されていない極東の旧軍事基地で、残されていた備蓄食料を食いつないで生き延びていたという。

 2007年10月にカムチャツカ(Kamchatka)半島沖合に漁に出たところ悪天候に見舞われた乗組員らは、同半島にある基地に避難していた。数か月にわたり身動きが取れず、小麦粉などの備蓄食料で命をつないでいたが、その後5人が救助を求めて基地を出発し、兵士によって保護された。

 非常事態省カムチャツカ地方局長Alexei Sivolap氏がVesti 24に語ったところによると、保護された5人は地図を手に30キロの道のりを人を探して歩いたという。局長は、「彼らは希望を捨てなかった。(見つかったのは)幸運だ」と語った。

 ただし試練は終わったわけではない。今後11人は、民間人の立ち入りが禁止されている軍事海域で漁を行ったとして起訴される可能性がある。(c)AFP