【12月26日 AFP】韓国の西岸沖でバージ船と衝突し原油1万トン以上を流出させた、香港(Hong Kong)船籍の「Hebei Spirit」号(14万7000トン)は、海洋汚染防除組合(Korea Marine Pollution Response Corporation)による申し立てによって、22日現在で104億ウォン(約13億円)に上っている流出原油の除去費用が支払われるまで差し押さえられることが26日明らかになった。

 同国のタンカーと石油備蓄施設の所有者で作る同組合の広報担当者は、AFPに対し、「われわれは裁判所に対し、原油除去費用の賠償が確実に行われるよう申し立てを行った」と語った。

 「Hebei Spirit」号は今月7日、韓国の首都ソウル(Seoul)から南西170キロの泰安(Taean)沖でバージ船と衝突し、原油1万900トンを流出させた。海岸や養殖業に大きな被害を与え、韓国史上最悪の原油流出事故となった。同タンカーは香港のHebei Shippingが所有し、英国のV.Shipsが運行管理にあたっていた。

 韓国の海洋水産部は、この原油流出事故による養殖業や他の産業への影響の全体像を把握するのは時期尚早だとしている。(c)AFP