【12月10日 AFP】カナダ・バンクーバー(Vancouver)で起きた連続女性殺人事件の公判で、陪審団は9日、女性6人の殺害に関する第2級殺人で養豚業ロバート・ウィリアム・ピクトン(Robert William Pickton)被告(58)に有罪評決を言い渡した。

 この事件はカナダ史上最悪の連続殺人事件といわれ、被告は1970年代後半から2002年にかけて行方不明となった26人について殺人で起訴されているが、今回の陪審では、うち6件のみについて審理した。残る事件については次回以降の公判で審理される見通し。

 ピクトン被告は終身刑を言い渡される可能性が高い。ただし、第2級殺人では10年後に仮釈放の可能性がある。

 検察側によると、ピクトン被告はバンクーバーの中心部イーストサイド(Eastside)で薬物中毒の売春婦を選び、殺害。遺体を解体してブタにエサとして与えたり、動物飼料精製工場に持ち込んでいたとされる。

 10か月にわたる公判の中で、ピクトン被告の弁護団は、同被告の養豚場から女性の遺体の一部やDNA、所持品が発見された事実に関しては争わなかった。しかし、同養豚場にはほかにも多くの人が訪れている事実を指摘するとともに、同被告の知能では計画的な殺人や証拠隠しは不可能だと主張していた。(c)AFP/Deborah Jones