【12月4日 AFP】3日の米ニューヨーク・ポスト(New York Post)紙は、今年初めに死亡した米ホテル業界の有力者から1200万ドル(約13億円)の遺産を相続した愛犬のマルチーズ「トラブル(Trouble)」が、殺害の脅迫を受けてフロリダ(Florida)州に姿を隠したと報じた。

 同紙によると、米国のホテル女王、レオナ・ヘルムズリー(Leona Helmsley)さんから遺産を相続したトラブルは、20件におよぶ脅迫を受け、2か月前に厳しい警戒態勢の下、プライベートジェットで同州に移動。現在の居場所は公表されていない。

 脅迫犯の正体は現在のところ不明だが、トラブルは誰にでもかみつく癖があったため敵は多いとされている。

 トラブルの遺産を管理しているJohn Codey氏は前週、米テレビ局CBSの取材に対し、トラブルを誘拐するとの脅迫があったことを明らかにしている。

 同氏によると、トラブルは米コネティカット(Connecticut)州にある部屋数28室の住宅に住み、24時間の身辺警護や医療費、シェフお手製の食事、美容室代などの諸費用は、年間30万ドル(約3300万円)と見積もられているという。

 トラブルが死んだ場合の遺産の残額は、40億ドル(約4400億円)といわれるヘルムズリーさんの遺産の大半を基に設立された慈善基金に引き継がれる。

 また、ヘルムズリーさんは、トラブルが死んだ場合は、彼女と1997年に亡くなった夫のハリー(Harry Helmsley)氏の傍らに埋葬することを遺言としている。(c)AFP