【11月29日 AFP】マレーシアとの国境に近いタイ南部のナラティワット(Narathiwat)県で28日、分離独立を掲げるイスラム過激派によるとみられる惨殺事件が相次いで発生した。警察当局が明らかにした。

 同県Ruesoでは、政府が支援する民兵組織に情報を提供していたイスラム教徒の男性(58)が殺害されたが、銃殺後に激しく切りつけられ、ほとんど首が切断された状態で、さらに通りの中央に十字架のように置かれた2片の木材に、長さ約15センチのくぎを頭部、腕、脚を打ち込まれてはりつけにされていたという。

 警察当局は、タイ語で書かれたメモを現場で発見したが、それには「これは不信心者が受けるべきもの。軍の犬にはこのような結末が待っている」と記されていたという。

 犯人は被害者を民兵組織の情報提供者と知っており、見せしめのために犯行に及んだとみられている。

 また、この犯行の2時間後には同県の別の地区で、20歳と61歳の仏教徒2人がやはり銃殺され、首が切断される事件があった。(c)AFP/Rapee Mama