【11月26日 AFP】ドイツ西部の温泉町アーヘン(Aachen)で、車を盗んだ泥棒が、後部座席にいた生後18か月の赤ちゃんに気付き、罪の意識にかられて車を返却していたことが分かった。警察当局が23日、明らかにした。

 警察の調べでは、事件が起きたとき母親は日焼けサロンに行っており、父親は銀行から金を引き出すために少しのあいだ、鍵を置いたまま車から離れた。父親が戻ると、車がなくなっていたという。

 誘拐の可能性を懸念した警察は、すぐさま40-50人規模の特別対策チームを組み、ヘリコプターを派遣し上空からも車の捜索を行った。

 警察は一般市民からの通報を受け、1時間後に現場付近で車を発見。発見当時、赤ちゃんはこぶしを握り、すやすやと眠っていたという。

 警察の広報官は「泥棒は赤ちゃんがいることに気付いて車を返却したのだろう。赤ちゃんは事態をまったく把握していなかったようだ」と述べた。(c)AFP