【11月22日 AFP】コロンビア政府は21日、同政府と同国左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(Revolutionary Armed Forces of ColombiaFARC)」の人質交換問題で、ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領を仲介役にしない方針を決めた。

 コロンビアのアルバロ・ウリベ・べレス(Alvaro Uribe Velez)大統領は、野党のピエダ・コルドバ(Piedad Cordoba)上院議員とチャベス大統領を人質交換問題解決の仲介役に指名していた。しかし、チャベス大統領が同大統領の要請を無視したとして、同大統領を仲介役から外すことを決定した。

 FARCは、拘束している社会的地位の高い人質45人の解放と引き換えに、コロンビア政府が拘束しているFARCメンバー500人の釈放を求めている。FARCに拘束されている人質の中には、フランスとコロンビアの国籍を持つ政治家で元大統領候補のイングリッド・ベタンクール(Ingrid Betancourt)氏や米国人3人が含まれている。

 コロンビア政府の発表によると、チャベス大統領が人質の情報を得るために、コロンビアの陸軍総司令官マリオ・モントーヤ(Mario Montoya)将軍に直接接触したため、同大統領の仲介努力への支持を取りやめたという。

 チリで行われた両大統領の会談で、ウリベ大統領はチャベス大統領に、モントーヤ将軍に直接接触しないよう求めていた。(c)AFP