【11月14日 AFP】米インターネット大手ヤフー(Yahoo)が中国当局に利用者の個人情報を提供し、その結果中国人ジャーナリスト2人が逮捕された事件で、両氏の担当弁護士は13日、ヤフー側が和解を決定したと発表した。

 人権擁護団体「World Organization for Human Rights USA」が発表した声明によると、ヤフー側は6日に行われた米下院外交委員会の公聴会での批判を受けて、和解を決定したという。和解の内容については、明らかにされていない。

 同外交委員会では、議員らが公聴会に出席したヤフーのジェリー・ヤン(Jerry Yang)最高経営責任者(CEO)とマイケル・キャラハン(Michael Callahan)上級副社長に対し、逮捕されたジャーナリスト、師濤(Shi Tao)氏の母親Gao Qinshengさんへの謝罪を促した。これを受け、両氏は背後に着席していたGaoさんに向かって数回頭を下げ、謝罪の意を示した。

 報道の自由を訴える国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団(Reporters Without Borders)」によると、ヤフーが中国当局に提供した情報により、「ネット上の体制批判者」とされる少なくとも4人が禁固刑を受けているという。(c)AFP