【11月8日 AFP】フィンランド・ヘルシンキ(Helsinki)北部の町トゥースラ(Tuusula)のヨケラ(Jokela)中高等学校で7日、校長と生徒ら8人が死亡した銃乱射事件で、ペッカ・エリック・オービネン(Pekka-Eric Auvinen)容疑者(18)が事件前に動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿した犯行予告動画の内容があきらかになった。

 事件は7日午前11時43分(日本時間7日午後6時43分)に発生。オービネン容疑者は事件後、銃で頭を撃って自殺を図り、ヘルシンキ大学病院に運ばれたが同日午後10時14分(日本時間8日午前5時14分)、死亡が確認された。

■投稿ビデオで「大義のために死ぬ」と犯行予告

 犯行予告とみられる動画は、「Jokela High School Massacre -- 11/7/2007」(1007年11月7日、ヨケラ高校の大量殺人)と題され、過去2週間以内に「Sturmgeist89」という投稿者名でユーチューブに投稿されたことがわかっている。大音量のヘビメタ音楽を背景に、事件現場となった学校の校舎がアップで映され、続いて赤い背景の中で若い男がカメラに向かって銃を構える内容だ。

「Sturmgeist89」の自己紹介欄には、「自己の大義のために戦って死ぬつもりだ」「わたしは『自然淘汰者』として人類の恥、自然淘汰の失敗だとみなす人間全員を抹殺する」「なぜ自分がこういうことをしたのか、何をやりたかったのか、胸に手をあてて考えてみろ。傲慢で視野が狭いお前らには理解できないだろう」などと書き込まれていた。

 オービネン容疑者は7日朝にもユーチューブにログインしていた。また、米国の学校での銃乱射事件やオクラホマシティ(Oklahoma City)のビル爆破犯ティモシー・マクベイ(Timothy McVeigh)被告を称賛する内容の別の映像も投稿していた。

■容疑者の「奇妙な行動」

 警察や学校関係者は一様に、オービネン容疑者の犯行理由については心当たりがないとしている。

 地元警察関係者によると、同容疑者は「ごく普通の4人家族の家庭で育ち、学校でも問題を起こしたことなどなかった」という。一方で同級生は最近の同容疑者には「奇妙な言動があった」と指摘し、銃で大量殺人を行う絵を描いていたと話している。(c)AFP