【10月16日 AFP】強盗共謀など11の罪で起訴されているアメリカンフットボールの元スター選手O・J・シンプソン(OJ Simpson)被告(60)の裁判関係者が、共犯の被告2人が司法取引に応じたことを明らかにした。これにより、無罪を主張するシンプソン被告の立場は一段と不利になるとみられる。

 米ネバダ(Nevada)州ラスベガス(Las Vegas)のクラーク郡(Clark County)裁判所で行われている同裁判で15日、シンプソン被告の共犯とされるCharles Cashmore被告(40)は検察側証人として証言し、強盗の罪での有罪を認めると弁護士を通じて語ったという。さらに同日午後に行われた審理でも、同じく共犯とされるWalter Alexander被告が強盗共謀での有罪を認めたという。

 シンプソン被告は9月13日、ラスベガスのパレス・ステーション・ホテル&カジノ(Palace Station Hotel & Casino)の客室に銃を持った仲間と押し入り、同被告ゆかりの記念品を奪った事件で、11の罪で起訴された。

 しかし、シンプソン被告の弁護士は、同被告は違法行為や銃とはなんら関係がないとして無罪を主張。同被告自身も、盗まれた自身の資産を取り戻しただけだと主張している。

 これに対し、Cashmore被告は現場で銃が使用されたと法廷で証言。今後、事件の詳細を明らかにすると述べたとされる。同被告の司法取引を受け、23日に同被告の罪状認否が行われた後、起訴内容見直しが行われる見込みだ。

 シンプソン被告とその他の被告3人に関しては、11月8、9日に予備審問が行われる。

 シンプソン被告の起訴罪状の1つである誘拐罪で有罪が確定すると、最高刑で終身刑が言い渡される可能性もある。(c)AFP