【9月9日 AFP】米連邦裁判所が1983年の米海兵隊宿舎爆破事件の被害者遺族に対する総額26億5000万ドル(約3000億円)の支払いをイラン政府に命じたことを受け、イラン政府は8日、判決は「根拠を欠く」ものであり、イラン政府資産の略奪を狙ったものだと反発した。

 イラン政府の報道官は記者団に対し、「判決は根拠を欠く。裁判は十分な審理を経ていない」などと語り、「米国内にあるイラン政府資産への政治的圧力だ」と伝えた。本件についてイラン政府は、国連(United NationsUN)の代表団を通じて対応するとしている。

 1983年にレバノンで発生した爆発事件では、海兵隊員241人が死亡している。爆破への関与を否定しているイラン政府は、レバノン国内で活動するイスラム教武装組織ヒズボラ(Hezbollah)への支援を行っていたとされている。(c)AFP