【8月18日 AFP】ミャンマーの警察当局は、7月に麻薬密売の容疑者320人を逮捕し、アヘン30キロを押収した。国営紙「ミャンマーの新しい灯(New Light of Myanmar)」が18日報じた。

 密売の容疑者の内、18%が女性であり、警察当局は前月だけで、大麻16キロと覚せい成分を含む錠剤2万6200錠も押収したという。

 ミャンマーはアフガニスタンに次ぐ世界で2番目のアヘンの生産国といわれる。米国は、アンフェタミン(amphetamine)と呼ばれる合成覚醒剤が、毎年、数億錠がミャンマーで生産され、暴力組織を通じて隣国中国やタイで密売されていると主張している。

 国際社会の中で、ミャンマーに影響力を持つ数少ない国の一つである中国は、同国の軍事政権に対し、公式に麻薬類の取り締まり強化を求めている。中国政府は、南部の雲南(Yunnan)省での麻薬中毒とエイズ(HIV/AIDS)の拡大について、ミャンマーから密輸される麻薬類によるものだと非難を強めている。

 一方、ミャンマー政府も、横行する麻薬の生産に断固とした姿勢を取っていることを国際社会にアピールするため、これまでにもしばしば取締りを行ってきた。(c)AFP