「赤十字」の標章使用をめぐり、米ジョンソン・エンド・ジョンソンが赤十字社を提訴
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【8月11日 AFP】米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)は10日、同社が商標としている赤い十字の標章を営利目的に使用したとして、米赤十字社(American Red Cross)を8日、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所(US District Court, Southern District of New York)に訴えたことを明らかにした。
ジョンソン・エンド・ジョンソンと米赤十字社は、100年以上にわたり白地に赤い十字の同じ標章を共用してきた。両社間の合意では、ジョンソン・エンド・ジョンソンは同社商品に使用し、米赤十字社は非営利の救援活動にのみ使用することになっている。
訴えによると、米赤十字社はこの赤十字の標章を使用した救急箱を営利目的に販売していた。ジョンソン・エンド・ジョンソン側は、米赤十字社が赤ちゃん用手袋、爪切り、くし、歯ブラシ、加湿器といった商品の販売でも合意に違反していると主張。一般商品への赤十字の標章の使用停止と、在庫の廃棄処分を求めている。
一方、米赤十字社側は今回の訴えに驚いているという。同社は1903年から米国内で救急箱を販売し、その収益は「人道目的のプログラムやサービス」など、救援活動にのみ使われて来たと主張。ジョンソン・エンド・ジョンソンの訴えを「常識外れ」と退けた。
問題の赤十字の標章は、1887年にジョンソン・エンド・ジョンソンが使用を開始した。一方、米赤十字社の設立は1903年。ただし、米赤十字社側は、米議会で設立の承認を受ける以前の1881年から標章を使っていたと主張している。
この標章の使用について、米議会は1905年に、米赤十字社以外の第三者機関による不正使用を犯罪行為と定め、またジョンソン・エンド・ジョンソンに対し同社商品にのみ使用を認めた。
実際、米赤十字社は声明で「過去1世紀にわたり、ジョンソン・エンド・ジョンソンと米赤十字社は、赤十字の標章使用に関する両社の権利を侵害する者に対し共に訴訟を起こしてきた」と述べている。(c)AFP
ジョンソン・エンド・ジョンソンと米赤十字社は、100年以上にわたり白地に赤い十字の同じ標章を共用してきた。両社間の合意では、ジョンソン・エンド・ジョンソンは同社商品に使用し、米赤十字社は非営利の救援活動にのみ使用することになっている。
訴えによると、米赤十字社はこの赤十字の標章を使用した救急箱を営利目的に販売していた。ジョンソン・エンド・ジョンソン側は、米赤十字社が赤ちゃん用手袋、爪切り、くし、歯ブラシ、加湿器といった商品の販売でも合意に違反していると主張。一般商品への赤十字の標章の使用停止と、在庫の廃棄処分を求めている。
一方、米赤十字社側は今回の訴えに驚いているという。同社は1903年から米国内で救急箱を販売し、その収益は「人道目的のプログラムやサービス」など、救援活動にのみ使われて来たと主張。ジョンソン・エンド・ジョンソンの訴えを「常識外れ」と退けた。
問題の赤十字の標章は、1887年にジョンソン・エンド・ジョンソンが使用を開始した。一方、米赤十字社の設立は1903年。ただし、米赤十字社側は、米議会で設立の承認を受ける以前の1881年から標章を使っていたと主張している。
この標章の使用について、米議会は1905年に、米赤十字社以外の第三者機関による不正使用を犯罪行為と定め、またジョンソン・エンド・ジョンソンに対し同社商品にのみ使用を認めた。
実際、米赤十字社は声明で「過去1世紀にわたり、ジョンソン・エンド・ジョンソンと米赤十字社は、赤十字の標章使用に関する両社の権利を侵害する者に対し共に訴訟を起こしてきた」と述べている。(c)AFP