【7月15日 AFP】(7月17日一部修正)リビアでブルガリア人看護師5人とパレスチナ人医師が児童438人をエイズ(HIV/AIDS)ウイルスに感染させ、うち56人が死亡した事件で、被害者の家族は14日、それぞれ100万ドル(約1億2000万円)を補償金として受け取ることで合意した。補償の合計金額はおよそ4億ドル(約490億円)に達する。関係者の話で明らかになった。

 リビア最高裁判所は11日、被告6人に対し求刑通り、死刑判決を下している。6人は2004年5月、ベンガジ(Benghazi)の病院で故意にエイズウイルスの感染した血液を子どもらに輸血したとして有罪が確定していた。

 リビアの指導者ムアマル・カダフィ(Muammar Kadhafi)大佐の息子が理事長を務める慈善活動団体・カダフィ基金(Kadhafi Foundation)は10日、被害者家族が補償金を受け取る合意が成立したと発表したが、同時に被告の減刑と引き換えとなる可能性を示唆している。

 最高司法委員会は来週この問題を協議する。(c)AFP