【6月13日 AFP】1970年代のポル・ポト(Pol Pot)政権時代の大量虐殺を裁くカンボジア特別法廷(Extraordinary Chambers in the Courts of CambodiaECCC)の判事団は13日、同法廷に関する訴訟規則を全会一致で承認。同裁判は審理開始に向けて確実な一歩を踏み出した。

 カンボジア人判事と外国人判事による判事団が「訴訟規則」合意に達したことから、初公判は年内にも行われる見通しとなった。

 判事団の1人、Robert Petit判事は、訴訟規則は「公正かつ透明性のある裁判を保証するもの」とし、同規則が承認されたことで「公判開始手続きに着手できる」と評価した。

「訴訟規則」は、特別法廷における公判の全運営に関する規定を定めたもので、同規則なしに審理を行うことは不可能だ。

 ECCC特別法廷は2006年7月に公式に発足し、当初は同年末に開廷が予定されていた。しかし、カンボジア人判事と外国人判事からなる判事団の合同調整協議は、裁判費用や諸手続に関する不一致から難航を重ね、「訴訟規則」で合意できずにいた。判事団は前年11月から4回目となる合同調整協議を前月5月に開始し、約1か月におよぶ議論の末、13日の合意に至った。(c)AFP/Seth Meixner