【6月13日 AFP】国連（UN）の旧ユーゴ国際戦犯法廷は12日、クロアチア人への残虐行為の罪に問われている元セルビア人勢力指導者ミラン・マルティッチ（Milan Martic）被告（52）に対し、35年の禁固刑を言い渡した。

　旧ユーゴスラビアの故スロボダン・ミロシェビッチ（Slobodan Milosevic）元大統領の腹心だった同被告は、1991年1月から1995年8月にかけて、クロアチアからの独立を宣言したクライナ・セルビア人共和国（Krajina）で、非セルビア系市民に対する数々の残虐行為を主導した。

　同法廷は、「マルティッチ被告は、クライナ・セルビア人共和国の樹立にあたり、非セルビア人に恐怖を植え付け、セルビア人と非セルビア人の間に不信感を醸成し、クロアチア人数十万人に避難を余儀なくさせた」とし、9件の人道に対する罪に加えて、民間人に対する虐待、殺人、拷問、追放、暴行など7件の戦争犯罪で有罪とした。(c)AFP