【6月8日 AFP】45日間の禁固刑で収監されたパリス・ヒルトン(Paris Hilton)受刑者が7日、ロサンゼルス郡保安官事務所当局の判断で釈放され自宅での謹慎処分が科せられることになったが、これに対し地元検察官が同日、ヒルトン受刑者は拘置所で刑期を過ごすべきとする申し立てを申請すると発表した。

 一方、ロサンゼルス市弁護士団犯罪部門責任者のジェフリー・アイザックス(Jeffrey Isaacs)氏は声明の中で、「ヒルトンさんを早期釈放し電子タグ監視下での自宅謹慎処分とするかどうかの決定は、保安官事務所ではなくロサンゼルス地裁(Los Angeles Superior Court)のSauer判事が下すべきだというのが、検察当局の見解だ」と述べた。

 声明によると、Sauer判事は8日午前に同件に関する意見聴取を行うもよう。
 彼女の早期釈放は人権団体やインターネット内で、ヒルトン財閥の娘として特別待遇を受けたとして大きな反発を呼んでいる。

 人権団体「Project Islamic Hope」代表のNajee Ali氏は「有名な金持ち向けの規則とそのほかの人向けの法律がある」と非難する。

 またロサンゼルス保安官代理協会代表のSteve Remige氏は「毎日千人単位の女性受刑者が拘置されている。なぜ突然1件だけ別扱いされるのか」と疑問視する。

 黒人運動活動家アル・シャープトン(Al Sharpton)氏は「この早期釈放は、貧しい人々や有色人種が常に指摘している、経済状態や人種による差別を明らかに表している」とする声明を発表した。(c)AFP