【8月10日 AFP】東京電力(TEPCO)は9日、福島第1原子力発電所から太平洋への放射性汚染水の流出を防ぐため、地中の汚染水をくみ上げる作業を開始した。

 かなり以前から疑われていた放射性物質を含む地下水の海洋流出について、東電は先月になってようやく認め、対応に乗り出していた。

 同社によると、9日午後2時すぎの作業開始から午後8時までの間に、作業用の井戸から地中の汚染水13トンをくみ上げた。

 今月中旬までには1日100トンの汚染水をくみ上げられる新たなシステムを完成させる計画で、くみ上げた水は濾過し、原子炉の冷却水として再利用するという。

 東電は汚染水の処理と保管について新たな方法の検討を急いでいるが、既存の設備ではすぐに処理能力が追いつかなくなると懸念する声が高まっている。(c)AFP