【7月27日 AFP】スペイン北西部ガリシア(Galicia)自治州サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)近郊で24日に起きた列車脱線事故で、地元警察は26日、無謀行為の疑いで運転士(52)の身柄を拘束下に置いたと発表した。

 自治州政府は先に、事故の死者数を80人と発表していたが、警察はこれよりわずかに少ない78人の死亡を確認、100人以上が負傷したと訂正した。今回の事故は、スペインで過去約70年の間に起きた列車事故としては最悪の惨事。政府は3日間の服喪を宣言した。

 自治州警察のハイメ・イグレシアス(Jaime Iglesias)署長は記者会見で、事故に関連した「無謀行為」などの疑いで運転士の刑事責任を追及する方針を発表。運転士は25日、搬送先の病院で身柄を拘束下に置かれた。

 だが、警察関係者に対するAFPの取材で、運転士は警察の取り調べに対して供述を拒否していることが分かった。事件は今後、裁判所に持ち込まれることになると同関係者は話している。

 地元メディアは運転士の名をフランシスコ・ホセ・ガルソン・アモ(Francisco Jose Garzon Amo)容疑者と伝えている。

 列車は脱線した際、制限速度の2倍以上の時速190キロで走行していたとされている。報道によると、ガルソン・アモ容疑者は以前、交流サイト(SNS)のフェイスブックに時速200キロを示す列車の速度計の写真を投稿し、「これが限界だ。これ以上速く走ったら罰則を受けてしまう」と、スピード自慢をしていたという。(c)AFP/Roland LLOYD PARRY