【7月12日 AFP】米サンフランシスコ国際空港(San Francisco International Airport)で6日に起きた韓国アシアナ航空(Asiana Airlines)機の事故で、操縦士らは地面に衝突する数秒前まで、機体の速度が遅すぎることに気付いていなかったとみられることが分かった。

 アシアナ航空のボーイング(Boeing)777型機が着陸に失敗し、死者2人と負傷者180人以上を出した事故の原因を調査している米運輸安全委員会(National Transportation Safety BoardNTSB)のデボラ・ハースマン(Deborah Hersman)委員長は11日、操縦室の音声記録装置を分析した結果、地上から100フィート(約30メートル)の時点まで速度に関する会話がなかったことが分かったと発表した。

 音声記録では、衝突の8秒前になってやっと速度を上げるべきだとの発言があり、その後、別の2人の操縦士が、衝突の3秒前と1.5秒前にそれぞれ着陸中止を要請していたという。

 NTSBは先に、着陸時の飛行速度は103ノット(時速191キロ)で、目標速度の137ノット(時速254キロ)を大幅に下回っていたと発表している。(c)AFP