韓国のアシアナ航空機が米サンフランシスコで着陸失敗、炎上
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【7月7日 AFP】(一部更新、写真追加)韓国のアシアナ航空(Asiana Airlines)のボーイング(Boeing)777型機が6日(日本時間7日朝)、米サンフランシスコ国際空港(San Francisco International Airport)で着陸に失敗し、炎上した。現地の消防当局によると、この事故で少なくとも2人が死亡、181人が負傷し、1人が行方不明になっている。
米連邦捜査局(FBI)は、事故がテロによるものだったことを示すものは何もないとしている。
アシアナ航空によると、事故を起こしたのは韓国のソウル(Seoul)を5日に出発した214便で、乗客291人と乗員16人の合計307人が乗っていた。同社の声明によると、乗客には韓国人77人、中国人141人、米国人61人、日本人1人が含まれていたという。
サンフランシスコ総合病院(San Francisco General Hospital)は短文投稿サイトのツイッター(Twitter)で、この事故の負傷者10人を受け入れて治療中だと発表した。10人の内訳は女性が6人、男性が4人、10人のうち2人が子供、残り8人は20~40歳で、10人全員が重体だという。
事故現場の映像では事故機からは黒煙が上がっていた。また胴体から尾翼部分が分離しており、滑走路とその周辺に降着装置の破片が散乱していた。事故原因は公式にはまだ発表されていないが、映像からは尾翼が滑走路端の護岸にぶつかったように見える。
■「機体後部が地面に接触」 乗っていた人の証言
乗客の1人はソウルのYTN TVに電話で「乗客の多くは乗員の指示に従って無傷で脱出した」、「胴体着陸するまでは、全てが正常のように思えた」と語った。事故機に乗っていたという人物は、機体から逃げる人たちを捉えた劇的な写真をツイッターに流した。機体前部に緊急脱出用のスライドが見え、他の脱出口も使用されたとみられる。
現地のメディアは、事故機は通常とは異なる角度で滑走路に接近していたと複数の目撃者が話していると報じた。目撃者の中には大きな爆発音が聞こえたと言う人もいるという。事故を目撃したある男性は米CNNに、「最初は正常に見えた。車輪も出ていた」と語った。「(護岸に)ぶつかったと思ったら、すぐに事故になってしまった。あっという間にぺちゃんこになって翼が滑走路にぶつかった」
事故機に乗り合わせたエリオット・ストーン(Elliott Stone)さんはCNNに、機体が地面に近づくと「パイロットは、早く高度を下げすぎたと知っていたのか、速度を上げた」ようだったと話した。「そうすると機体の後部が地面に接触して空中に跳ね上がり、誰もが天井に頭をぶつけた」
米運輸安全委員会(National Transportation Safety Board、NTSB)は事故調査のためサンフランシスコに調査チームを向かわせている。事故を起こしたボーイング777型機は双発機で、世界で最も良く使われている長距離機の1つ。12時間以上の長距離飛行によく使われている。(c)AFP/Glenn CHAPMAN