【6月28日 AFP】英外務省は28日、夏の休暇を海外で過ごす英国人向けに「バルコニーでは注意して行動するように」との注意情報を出した。特に、酒を飲んでいるときには気を付けるよう呼び掛けている。

　きっかけは約2週間前、ブルガリアのリゾート地サニービーチ（Sunny Beach）で、旅行中の英国人少年（19）が宿泊していたホテルのベランダから落ち、死亡した事故だ。他にも、今月だけで3人の英国人がベランダから落ちて負傷している。

　英外務省が懸念しているのは、バルコニーから下のプールに飛び込んだり、隣のバルコニーへと飛び移ったりする「バルコニーング（balconing）」と呼ばれる遊びが流行していること。夜間に行われることもあるという。

　スペインのリゾート地リョレート・デ・マル（ Lloret de Mar）でも先週、旅行客のドイツ人少年（19）が隣のバルコニーへ飛び移ろうとして転落死した。

　こうした中、本格的な休暇シーズンの到来を前に英外務省と英旅行業協会（ABTA）は共同で、英国人旅行者向けに注意を喚起するキャンペーンを打ち出した。

　ジョン・オショネシー（Jon O'Shaughnessy）駐ブルガリア英領事は、2012年にもバルコニーからの転落事故で数人の死者・負傷者が出ている点を指摘。「事故は起きてしまうものだが、バルコニーから飛び降りたり、隣のバルコニーへ飛び移ったり、酒を飲みすぎたりすれば、悪い方へ事態が転がる確率が上がるだけだ」「一瞬立ち止まってどんな結果を招くか考えるだけで、命の危険は回避できる」と述べている。(c)AFP