【6月4日 AFP】米カリフォルニア(California)州のヨセミテ国立公園(Yosemite National Park)で2日、英国の男性(28)がロッククライミング中の落石事故で死亡した。当局者が3日、述べた。ヨセミテでは1日にも死亡事故があったばかり。

 事故に遭ったのはロンドン(London)在住のフェリックス・ジョセフ・キールナン(Felix Joseph Kiernan)さん。パートナーとともに巨大な花こう岩の一枚岩、エルキャピタン(El Capitan)でロッククライミングをしていた際、落石が直撃した。

「(2人が)クライミング用の順路を600フィート(約180メートル)ほど登った辺りで石が落ちてきた」と、ヨセミテ国立公園の当局者は声明で述べ、落石のサイズは縦2フィート(約61センチメートル)横1フィート(約30センチ)ほどと推定した。

 事故は2日午後2時ごろに発生した。石は約150フィート(約46メートル)ほど落下した後、キールナンさんに直撃し、致命傷を与えたという。公園の自然保護管らが2時間後に現場に到着し、キールナンさんの死亡を確認した。

■滝に落下か、19歳不明

 1日には、同州サクラメント(Sacramento)在住のアレ・カルマン(Aleh Kalman)さん(19)が、人気ハイキングルート「ミストトレイル(Mist Trail)」にある滝、ネバダフォール(Nevada Fall)に落下したとみられている。

 目撃情報によると、カルマンさんはネバダフォールの上流150フィート(約46メートル)ほどの距離で、川の中央にある岩場から泳ぎ始めたが、急流に流されたという。カルマンさんの遺体はまだ見つかっていない。

 米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)によると、国内のみならず世界各地から毎年数百万人が訪れるヨセミテ国立公園では、毎年12~15人が死亡している。

 同公園では昨年、ネズミを宿主とするハンタウイルスに感染して3人が死亡し、公園当局が来園者20万人に警戒を呼びかけた。(c)AFP