【5月17日 AFP】カンボジア南部にある靴工場で16日、天井が崩落する事故があり、従業員2人が死亡した。衣料品業界では先月バングラデシュの縫製工場で起きた大規模な崩壊事故をきっかけに、安全性をめぐる懸念が高まっており、カンボジア政府は今回の事故を受け、国内にある全ての衣料品工場を対象とした安全検査を実施すると宣言した。

 事故現場では、地元救助隊と兵士らががれきに埋まった作業員の救助活動を行った。崩落したのは、運動靴やスニーカーなどの箱が積み上げられていた中二階部分の床とみられる。

 同国南部コンポンスプー(Kampong Speu)州の警察当局によると、事故により作業員2人が死亡、11人が重軽傷を負った。救出活動は終了したという。

 警察は、事故の原因について、建物の「貧弱な構造」により天井が上に積まれた物の重さに耐えられなくなったとみている。

 カンボジア政府は、事故が起きた「ウィング・スター・シューズ(Wing Star Shoes)」と呼ばれる工場の経営者は、事故の責任を負わなければいけないとしている。同工場は7000人以上の従業員を雇用している。

 イット・サムヘン(Ith Sam Heng)社会福祉相は記者団に対し、「事故の調査を行い、関与した者たちに対する措置を取る。このような事故が二度と起こらないように、全ての工場を検査する」と述べた。(c)AFP/Tang Chhin Sothy