【5月9日 AFP】バングラデシュの首都ダッカ(Dhaka)近郊で先月、5つの縫製工場が入るビルが倒壊した事故を受け、アブドゥル・ラティフ・シディキ(Abdul Latif Siddique)繊維・ジュート相は8日、安全上の理由から国内18か所の縫製工場を閉鎖したことを明らかにした。8日時点の事故による死者数は803人に上っている。

 バングラデシュ政府は数日前、国際労働機関(International Labour OrganisationILO)との間で、安全性について「最大限考慮する」ことで合意した。同国政府は、欧米のアパレル企業が製品の製造場所を他国に移すことを懸念している。

 シディキ氏は「ダッカの16工場、チッタゴン(Chittagong)の2工場が閉鎖された」と述べ、安全性確保のための新たな厳しい措置の一環として、今後、他の工場も閉鎖されると説明。「われわれはILOの基準を順守する」と加えた。

 シディキ氏は、大惨事の再発防止のため新たに創設された委員会の委員長を務める。委員会は今後、国内4500か所の縫製工場を対象に検査を実施する予定だ。(c)AFP