【1月2日 AFP】新年を迎えるにあたり爆竹を鳴らしたり銃を撃ったりする習慣があるフィリピンで、1日までに全国で4歳の男児1人が死亡し、404人が負傷した。複数の当局者が同日明らかにした。

 死亡した男児は、首都マニラ(Manila)のマンダルヨン(Mandaluyong)地区の自宅近くで遊んでいたところ背中に銃弾が当たった。警察は銃の持ち主を捜しているが、フィリピンでは未許可の銃が多いため時間がかかるとみられている。

 警察はこの他に銃を乱射した10人を逮捕した。そのほとんどは酒に酔った民間の警備員だという。このほかに複数の警察官が新年を迎えるにあたり銃を撃ったことが分かり、処分が検討されている。

 保健省高官によると、負傷した404人の約半数が小さな子供だった。火がついていないと思い込んで道で拾った爆竹が爆発し腕の切断を余儀なくされた10代の少年など、障害が残るケースもあった。

 またマニラの消防当局によると、スラム街近くの学校で花火が原因の火災が発生するなど、大みそかの夜から元日にかけて12件の火災が発生した。火災による負傷者はいなかったが、数十世帯が家を失った。

 ベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)大統領は銃の取り締まりと強力な爆竹の禁止を警察に命じているが、毎年数百人が爆竹や流れ弾で負傷している。(c)AFP