【11月27日 AFP】ドイツ南西部の町にある障害者の作業所で26日、火災が発生し、地元当局によると14人が死亡、8人が負傷した。

 バーデン・ビュルテンベルク(Baden-Wuerttemberg)州ティティゼーノイシュタット(Titisee-Neustadt)の現場では、約300人の消防隊員とヘリコプターが消火活動にあたり、隊員は呼吸器を付け施設内から数人を救出した。

 出火原因は現在も調査中だが、警察当局は爆発が起きたと話している。施設内に何らかの化学物質が保管されていたのかどうかは定かではないが、作業所では木材を扱う作業も行われていた。

 現場で撮影された写真には、3階建てのコンクリート製建物から立ち上る濃い煙や、負傷者をヘリコプターや救急車に運ぶ消防隊員の姿が写っている。負傷者の中には車椅子に乗っている人もいた。

 警察当局によると、けがの大半は煙を吸い込んだことが原因というが、負傷者は全員命に別状はない。

 地元消防署長によると、26日午後1時58分(日本時間同午後9時58分)に火災報知器が作動し、それから6分以内に消防隊が現場に到着した。

 作業所では計120人ほどの障害者が雇用されていたが、作業所を運営する福祉団体「カリタス(Caritas)」に近い筋の話では、火災発生時に施設内にいたのは50~60人で、年齢は20~65歳。作業員は精神障害者が多数を占め、木製のクリスマス用デコレーションやその他、電気製品や金属製品を製作していたという。

 1987年にドイツで設立されたカリタスは約200か国・地域で活動しており、ドイツ国内では2万4500施設で約55万9000人を雇用している。(c)AFP/Jutta Hartlieb