【10月1日 AFP】ギリシャで9月29日、子ども向けのヘリウム風船が原因でギリシャの主要な民間航空レーダーが一時的に停止し、1時間以上にわたって航空便が混乱する事態が起きた。同国メディアが10月1日に報じた。

 ギリシャの主要紙タネア(Ta Nea)は、ギリシャの空域を監視するアテネ(Athens)飛行情報区(FIR)レーダーの「心臓部」を風船がダウンさせたと伝えている。

 民間航空当局YPAによると、アテネとマケドニア地域の管制用レーダーが、9月29日正午ごろから1時間以上、停電により「画像が途絶える」状況に陥った。また、国営送電会社DEDIEの関係者によると、「アルミメッキ処理」されたヘリウム風船により、アテネ南部に位置するYPA本部そばの地域で13分間の停電が発生し、40分後にレーダーが停止したという。

 YPAは、航空機の離着陸に遅れが出たものの、空の安全は損なわれなかったと主張している。「航空管制は航空機との無線通信で維持された。またアテネ国際空港(Athens International Airport)や地域の他空港ではレーダーは利用可能だった」と、当局者はAFPの取材に語った。

 障害発生の原因究明のため、調査委員会が設立された。(c)AFP