【8月30日 AFP】オランダで29日、スペインのマラガ(Malaga)からアムステルダム(Amsterdam)のスキポール(Schiphol)空港に向かっていた旅客機がハイジャックされた恐れがあるとしてF16戦闘機2機が緊急発進する騒ぎになった。しかしオランダの警察当局は、管制塔と飛行機の無線交信がうまくいかなかったのが騒ぎの原因だったと発表した。

 警察当局は公式のツイッター(Twitter)アカウントで、旅客機との無線交信が不可能になったと説明し、「ハイジャックに関する情報は誤解だったようだ」、「ハイジャックはなかった」とコメントした。

 スペインの航空会社ブエリング(Vueling)の広報担当者は、180人を乗せたエアバス(Airbus)A320型旅客機と地上との間で「一時的に交信が途絶えた」ことを確認した。ハイジャックが起きたという情報について問われると「それは事実ではない」とし、「飛行機は安全に着陸した」と述べた。  このハイジャック騒動で、空港や国境付近の重要地点の警備に当たるオランダ軍警察が空港に着陸した旅客機を包囲した。

 スキポール空港ではこの日、第二次大戦中に投下された不発弾の処理が行われ、航空便の欠航や遅れが出ていたなかでの騒ぎだった。スキポール空港はこれまでに少なくとも2度――1940年5月にドイツ軍から、1943年12月に連合国軍から――爆撃を受けている。(c)AFP