【5月28日 AFP】南米チリ当局は26日、同国北部のペルーとの国境付近を走行していた車両が対戦車地雷に触れて爆発し、ペルー人の運転手が死亡したと発表した。

 チリ軍が26日発表した声明によると、事故は25日夜、ペルーと国境を接するアリカ・パリナコタ(Arica and Parinacota)州の地雷原で発生した。

 検察当局によると死亡したのはペルー国籍の運転手だという。爆発した車両はペルー南部の都市タクナ(Tacna)のタクシー会社に所属する車だとみられている。

 事故現場に近い国境警備所にいた警察官は、事故が起きたのは封鎖されていたペルー国境沿いの路上で、車は地雷原とは知らずに走行していて地雷に触れたとみられると語った。

 チリ軍によれば、現場は「現行の国際規範」に準拠して地雷原であることは明示されていたという。また、現場に通じる経路の地雷は警察の事故調査のために地雷除去班が26日に処理したという。
 
 チリではアウグスト・ピノチェト(Augusto Pinochet)元大統領の軍事独裁政権時代(1973~90年)、対人および対戦車地雷が大量にペルーとの国境沿いに敷設された。2002年に除去作業が始まって以来、これまでに1万4000個の地雷が除去されている。(c)AFP