【2月25日 AFP】オランダのベアトリクス女王(Queen Beatrix)の次男で、今月スキー中に雪崩に巻き込まれ重体となっているヨハン・フリーゾ(Johan Friso)王子(43)の容体について医師団は24日、脳の損傷が大きく、二度と意識が回復しない可能性もあると発表した。

 フリーゾ王子は17日、オーストリア西部の山岳リゾート地レッヒ(Lech)で、友人とスキー中に雪崩に巻き込まれ重体となった。

 王子の治療を続けているオーストリア、インスブルック大学病院(Innsbruck University Hospital)のウルフガング・ケーラー(Wolfgang Koller)医師は記者会見で、「現時点では、フリーゾ王子が意識を回復する見込みがあるとは言い切れない。回復した場合、少なくとも数か月の神経学的リハビリテーションが必要」と述べた。

 事故の際、王子は約25分間、雪に埋もれたままだった。ケーラー医師は「雪の中にいて、脳に十分酸素が供給されない時間が長かった。それによって心臓発作が起こり、その状態が約50分間続いた。その間ずっと蘇生措置が必要だった。50分間の蘇生措置というのは非常に長く、長すぎるとも言えるだろう。軽度の低体温症にかかったことで脳が一定保護されていれば希望が持てると思ったが、この期待は実らなかった」と述べた。王子の家族は現在、適切なリハビリ施設を探しているという。

 フリーゾ王子は経験豊富なスキーヤー。現地報道によると、事故当時一緒にスキーをしていた友人は王子の家族が滞在していたホテルの支配人だとされるが、この友人は雪崩用のエアバッグを装備していたため、雪崩にのまれず救助隊に連絡を取ることができた。(c)AFP

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