熱気球が炎上・墜落 11人全員死亡、ニュージーランド
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【1月7日 AFP】(写真追加、一部更新)ニュージーランドの首都ウェリントン(Wellington)から約150キロ北にある小さな町カータートン(Carterton)で7日朝、熱気球が送電線に接触して炎上・墜落し、乗っていた操縦士1人と乗客10人の11人全員が死亡した。
警察は午前7時26分(日本時間午前3時26分)に、この事故の最初の通報を受けた。カータートンは熱気球の飛行スポットとして人気が高く、事故当時の天気は良好だった。
事故を調べているブレント・レジスター(Brent Register)警部補は、気球は着陸の準備をしていたときに送電線に接触し、男女各1人とみられる2人がゴンドラから飛び降りた後、急降下しながら炎上し、放牧場に落下したと述べた。乗客はウェリントン地域から来ていた5組のカップルだったことが確認された。
これに先立ち、現地警察のマイク・ラスバッチ(Mike Rusbatch) 署長は「飛行中に熱気球が炎上し、農地に墜落した。残念ながら操縦士1人と乗客10人全員が死亡した」と述べていた。カータートンの町長は、地元の住民と観光客が乗っていたと思うと述べていた。
■送電線に接触
通報した目撃者の1人デビッド・マッキンレー(David McKinlay)氏は取材陣に対し、見上げると熱気球のゴンドラ部分の片側が燃えており、「突然10メートルもの高さの炎があがった」と語った。「ロケットが墜落しているような、信じがたい光景だった」。熱気球は150メートルほどの高さから墜落したという。
別の目撃者は、窓から外を見ていると、熱気球が電線に接触したようだったとフェアファックス・ニュース(Fairfax News)に語った。
この目撃者は「乗客は飛行を楽しんでいたが、熱気球が電線にひっかかったのかもしれない」と言い、「それから悲鳴が聞こえたので窓の外を見ると、墜落する音がした。歓声かと思ったがそうではなく、かなりの高さから落ちてくる音だった」と事故当時の模様を語った。「助けられないかと思って通りに出たが、もう炎上した後で、手遅れだった。救急隊が到着するころには救命の可能性はほとんどなかった」という。
■クリスマスプレゼントの気球搭乗が暗転
墜落現場近くに住むオーリア・ヒックランド(Aurea Hickland)さんは現地紙ニュージーランド・ヘラルド(New Zealand Herald)に、事故当時は朝食を取っていたと語った。「夫に『ゴンドラが燃えてる、ゴンドラが燃えているわ』と言いました。2人が飛び降りたのが見えて『あの人たち助からないわ、なんて恐ろしい』と(夫の)ニール(Neil)に言ったんです」
「気球は空中でめちゃくちゃになっていました。全員が叫んでいました。恐ろしい叫び声――そして気球の上の部分が炎に包まれると、そのまま落ちたんです」(オーリアさん)
「ニールは家から駆け出して、(気球が着陸するのを待っていた乗客の)家族2人と一緒に戻ってきました。そのうちの1人によると、クリスマスでご両親に気球のチケットを買ってあげたのだそうです。『うちの子どもたちになんて説明すればいいの』と言い続けていました」
現場近くで休暇を過ごしていた看護師のジャッキー・オコネル(Jacqui O'Connor)さんは、切れた送電線を避けながら飛び降りた2人がいる場所に急いだ。気球が落下した場所から約100メートル離れた場所で2人の遺体が見つかった。
■1979年以来最悪の航空事故
ニュージーランドの航空事故としては、1979年にニュージーランド航空(Air New Zealand)機が南極のエレバス山(Mount Erebus)に墜落して257人が死亡して以来、最悪の事態となった。
ゲリー・ブラウンリー(Gerry Brownlee)運輸相は、「この悲劇的な事故の報に触れ、私たちは心から悲しんでいる。私たちの心は失われた生命を悼む人たちとともにある」と述べるとともに、すでに事故原因の調査が始まっており、同様の事故の再発防止のための勧告をまとめると述べた。(c)AFP
警察は午前7時26分(日本時間午前3時26分)に、この事故の最初の通報を受けた。カータートンは熱気球の飛行スポットとして人気が高く、事故当時の天気は良好だった。
事故を調べているブレント・レジスター(Brent Register)警部補は、気球は着陸の準備をしていたときに送電線に接触し、男女各1人とみられる2人がゴンドラから飛び降りた後、急降下しながら炎上し、放牧場に落下したと述べた。乗客はウェリントン地域から来ていた5組のカップルだったことが確認された。
これに先立ち、現地警察のマイク・ラスバッチ(Mike Rusbatch) 署長は「飛行中に熱気球が炎上し、農地に墜落した。残念ながら操縦士1人と乗客10人全員が死亡した」と述べていた。カータートンの町長は、地元の住民と観光客が乗っていたと思うと述べていた。
■送電線に接触
通報した目撃者の1人デビッド・マッキンレー(David McKinlay)氏は取材陣に対し、見上げると熱気球のゴンドラ部分の片側が燃えており、「突然10メートルもの高さの炎があがった」と語った。「ロケットが墜落しているような、信じがたい光景だった」。熱気球は150メートルほどの高さから墜落したという。
別の目撃者は、窓から外を見ていると、熱気球が電線に接触したようだったとフェアファックス・ニュース(Fairfax News)に語った。
この目撃者は「乗客は飛行を楽しんでいたが、熱気球が電線にひっかかったのかもしれない」と言い、「それから悲鳴が聞こえたので窓の外を見ると、墜落する音がした。歓声かと思ったがそうではなく、かなりの高さから落ちてくる音だった」と事故当時の模様を語った。「助けられないかと思って通りに出たが、もう炎上した後で、手遅れだった。救急隊が到着するころには救命の可能性はほとんどなかった」という。
■クリスマスプレゼントの気球搭乗が暗転
墜落現場近くに住むオーリア・ヒックランド(Aurea Hickland)さんは現地紙ニュージーランド・ヘラルド(New Zealand Herald)に、事故当時は朝食を取っていたと語った。「夫に『ゴンドラが燃えてる、ゴンドラが燃えているわ』と言いました。2人が飛び降りたのが見えて『あの人たち助からないわ、なんて恐ろしい』と(夫の)ニール(Neil)に言ったんです」
「気球は空中でめちゃくちゃになっていました。全員が叫んでいました。恐ろしい叫び声――そして気球の上の部分が炎に包まれると、そのまま落ちたんです」(オーリアさん)
「ニールは家から駆け出して、(気球が着陸するのを待っていた乗客の)家族2人と一緒に戻ってきました。そのうちの1人によると、クリスマスでご両親に気球のチケットを買ってあげたのだそうです。『うちの子どもたちになんて説明すればいいの』と言い続けていました」
現場近くで休暇を過ごしていた看護師のジャッキー・オコネル(Jacqui O'Connor)さんは、切れた送電線を避けながら飛び降りた2人がいる場所に急いだ。気球が落下した場所から約100メートル離れた場所で2人の遺体が見つかった。
■1979年以来最悪の航空事故
ニュージーランドの航空事故としては、1979年にニュージーランド航空(Air New Zealand)機が南極のエレバス山(Mount Erebus)に墜落して257人が死亡して以来、最悪の事態となった。
ゲリー・ブラウンリー(Gerry Brownlee)運輸相は、「この悲劇的な事故の報に触れ、私たちは心から悲しんでいる。私たちの心は失われた生命を悼む人たちとともにある」と述べるとともに、すでに事故原因の調査が始まっており、同様の事故の再発防止のための勧告をまとめると述べた。(c)AFP