【9月28日 AFP】福島第1原発事故の賠償金の捻出に絡み、東京電力(TEPCO)の資産評価などを進めている政府の第三者委員会が東電に7400人の人員削減を求める方針であることが28日、明らかになった。また、第三者委員会は経営陣に退職金の辞退などを求めることも検討しているとの報道もある。

 読売新聞(Yomiuri Shimbun)によると、第三者委員会は10月3日にも発表する予定の報告書で、東電にグループ全体の社員の約14%にあたる7400人を、2014年3月末までに削減するよう要請する。福島第1原発の事故の賠償金を確保するためには、人員削減は不可欠だとしている。

 また、読売新聞は東電が原子力損害賠償支援機構による資本注入を受け、実質的に公的管理下に置かれることを想定した上で、東電に新株発行可能枠を拡大するよう求めることも盛り込んだと報じた。

 共同通信(Kyodo News)とTBSは、第三者委員会が東電経営陣は退陣すべきだと考えているとも報じた。共同通信によると、政府からいかなる資金援助を受ける場合でも前提として、東電の経営陣が「辞任や退職金の放棄、保有株式の返上などで経営責任を果たすことが望ましい」と明記する方針だ。(c)AFP/Miwa Suzuki