【7月11日 AFP】ロシア中部タタルスタン共和国で10日、ボルガ川(Volga River)を航行していた観光船が沈没し、これまでに2人の死亡が確認されたほか、100人以上が行方不明となっている。不明者の多くは子どもたちだ。

 転覆した観光船は1955年に当時のチェコスロバキアで製造された「ブルガリア」(全長80メートル)で、沈没当時は乗客150人、乗組員30人以上が乗っていた。

 生存者や目撃者の話によると、観光船はモスクワ(Moscow)東方800キロほどの地点を航行していた10日午後、激しい暴雨に見舞われ、川が大きく蛇行する地点に差し掛かった時に突然、バランスを崩して転覆。数分で沈没したという。

 観光船が沈没したのは、ボルガ川で最も川幅が広く、川岸から3キロ離れた地点だった。

 捜索隊は11日未明までに80人あまりを救出したが、更なる生存者発見の見込みは薄いという。

 ボルガ川は旧ソ連時代から夏季の人気観光地で、これまでに死者が出るような大事故が起きたことはなかった。(c)AFP/Dmitry Zaks