【6月9日 AFP】インド南部マイソール(Mysore)で8日早朝、森から迷い出た2頭の若いゾウが街中で暴れ、男性(55)が踏みつけられて即死した。街は一時大パニックに陥った。

 カルナタカ(Karnataka)州当局によると、約35キロ離れた森を出たのは当初4頭だったが、2頭は街の外にとどまり、残り2頭が街中に入った。2頭とも興奮状態で、1頭は住宅街へ、もう1頭は女子大の構内に入り込んだ。死亡した男性は、外の騒ぎを聞いて家から出たところを踏みつけられたという。

 3時間後、森林レンジャーやマイソール動物園の関係者が鎮静剤の矢を撃って2頭をつかまえた。だが、市内の学校や大学は用心のため1日中休校となり、警官も増員態勢で警戒にあたった。2頭は同日遅くにも森に帰される予定だという。

 ある当局者は、今回の事件について、集落や耕作地、道路がゾウの生息域にまで進出しているためではないかと話した。こうしたことが、餌やねぐらを求めてゾウが街中に入り込む事態を生むという。(c)AFP