【4月21日 AFP】メキシコ湾(Gulf of Mexico)で起きた米史上最悪の原油流出事故から1年を迎えた20日、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は声明を発表し、湾岸地域の回復のために必要なあらゆる努力をすると強調した。

 英エネルギー大手BPの油田掘削施設が爆発し、490万バレルの原油が流失したこの事故では、テキサス(Texas)州からフロリダ(Florida)州にかけての海岸に油が漂着し、海岸線を黒く染めた。1年たった今も、この地域の浜辺には原油まみれのイルカの死骸やタールボールが打ち上げられている。

 ただ、当初の環境被害は、風向きや海流が好都合に働いて大量の油の漂着を妨げたこともあり、極めて限定的だ。だが科学者らは、現時点で環境被害を総括するのは時期尚早だと主張している。

 オバマ大統領は声明で、「(事故による)損害、失ったものについては、BPと関係者に責任を完全に果たさせていく」と述べた。

 回復作業には現在も2000人近くが携わっている。声明は「(回復作業は)大幅に進展したが、仕事は終わっていない。湾岸地域を事故以前よりも高い水準に回復させるのが目標だ」と続けている。(c)AFP/Craig Guillot