【3月31日 AFP】米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)は31日、東京電力(Tokyo Electric Power Company Co.TEPCO)福島第1原子力発電所の防災計画は全く不十分だったと報じた。事故対応のために同発電所に配備されていたのは、衛星電話1台と、担架1台などだったという。

 同紙が入手した福島第1原発の防災計画書は比較的小規模の事故を想定したもので、大きな損傷を受けた場合の記載はなかったという。

 今回の事故後に実施された消防隊や自衛隊による活動、放射線を封じ込めるための米国の装置の使用についての具体的な規定もなかった。同紙は「防災対策は機能しなかった。これほど大規模な災害は想定していなかった」という東京電力元幹部の話を伝えた。(c)AFP