【11月17日 AFP】米国家運輸安全委員会(National Transportation Safety BoardNTSB)は16日、交通安全対策についての声明を発表し、各州にバイクに乗る際のヘルメット着用の義務化を推奨した。

 NTSBによると、米国で2009年にバイク事故で死亡した人は4462人と前年より減ったものの、依然として航空・列車・海上・パイプライン事故のすべてを合わせた死者数を大きく上回っている。特に1997年から2008年にかけては交通事故による死亡者が減ったにもかかわらず、バイク事故に限れば死亡者は2倍以上に増えていた。

 政府の調査によるとバイク事故の死因で最も多いのは頭部の負傷だった。このためNTSBは、バイクに乗る人全員に連邦政府の安全基準を満たしたヘルメットの着用を義務付けることを推奨するとしている。

 全米50州のうち、バイク乗車にヘルメット着用を義務付けているのは20州にすぎない。さらに27州で未成年者や運転者以外の同乗者などに限定してヘルメットの着用を義務付けているが、アイオワ(Iowa)州、イリノイ(Illinois)州、ニューハンプシャー(New Hampshire)州ではバイクに乗る際のヘルメット着用がまったく求められていない。(c)AFP