【10月9日 AFP】中国新華社(Xinhua)通信によると、中国当局は9日、河北(Hebei)省で9月に拘束した日本の準大手ゼネコン、フジタ(Fujita)の社員ら4人のうち、最後まで拘束していた高橋定(Sadamu Takahashi)さん(57)を釈放したと発表した。

 同紙によると、拘束していた同省石家荘(Shijiazhuang)市国家安全当局が高橋さんに始末書を書くよう命じ、その後、保証金を払って釈放された。同紙は「高橋定は法的手続きを経て、監視下で居住していた場所を去った」と報じた。

 高橋さんと同時に拘束された佐々木善郎(Yoshiro Sasaki)さん(44)、橋本博貴(Hiroki Hashimoto)さん(39)、井口準一(Junichi Iguchi)さん(59)の3人は、中国の法に違反したことを認めた後、9月30日に釈放されていた。

 フジタ社員ら4人は、尖閣諸島沖で中国の漁船と日本の巡視船が衝突する事件が発生し、日中間に外交的対立が生じる中の9月24日、河北省の軍事管理区域に侵入し、違法にビデオ撮影していた疑いで中国当局に拘束された。
 
 東京に本社があるフジタによると、4人は旧日本軍の遺棄化学兵器の処理事業に絡む現地視察のため石家荘市を訪れていた。(c)AFP