【10月3日 AFP】中国北部の陝西(Shaanxi)省西安(Xian)市で2日、完成間近だった建設中の4階建てマンションが倒壊し、工事作業員8人が死亡、ほか3人が負傷した。

 3日の国営新華社(Xinhua)通信によると、300人以上の救助隊が出動し、3日午前3時(日本時間同4時)まで生存者の救出作業を続けた。西安市関係者によると、建物の所有者を含む負傷した3人は病院で治療を受けている。また近隣のビルの住民らも大事を取って避難した。

 当局は劣悪な建築資材が原因だとみている。警察は倒壊後に逃亡した2人の建設業者の行方を追っている。

 中国ではたびたび同様の事故が起きている。前年には上海(Shanghai)で建設中の住居用ビルが横倒しになり、作業員1人が死亡した。この時は不動産価格の高騰を背景とした開発業者と当局者の癒着や、品質基準の甘さが問題視された。

 また08年の四川大地震の際では7000か所の学校が倒壊し、亡くなった子どもの親族らが、賄賂を受け取って手抜き工事を見逃していたとして当局者たちを非難した。今回の倒壊もまた同国の建築基準に対する不安を浮き彫りにした。(c)AFP

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