【8月1日 AFP】ドイツの野外音楽イベント「ラブ・パレード(Love Parade)」で起きた転倒事故で亡くなった犠牲者21人の追悼式が31日、同イベントが行われた西部デュイスブルク(Duisburg)で営まれ、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相ら数千人が参列した。

 追悼式の様子は、デュイスブルク市内のサッカー場の内外に設置された巨大スクリーンや市内各地の教会で放映されたほか、テレビでも生中継された。

 同イベントで事故が起きる可能性を指摘されながら無視したことで批判の渦中にあり、引責辞任も拒否しているアドルフ・ザウアーラント(Adolf Sauerland)市長は、自分が出席することで誰かに不快感を与えたくないという理由で姿を見せなかった。またすでに、今後ラブ・パレードは開催しないという決定を発表している主催者のライナー・シャラー(Rainer Schaller)氏も参列しなかった。

 死者には、欧州一のテクノ音楽イベントに外国から訪れた観客7人も含まれていた。国別ではオーストラリア、イタリア、オランダ、中国、ボスニア、スペインからの観客だった。また事故では500人以上が負傷、25人は現在もまだ入院している。

 28日に警察が発表した捜査の中間報告では、100万人を超える観客が集まる同イベントで、主催者の安全対策がずさんだった点が複数挙げられた。検察も捜査を開始している。(c)AFP/Francois Becker