【7月21日 AFP】今年に入り自殺者が相次いでいる台湾系大手電子機器メーカー、富士康科技集団(フォックスコン、Foxconn)の関係会社で働く男性(18)が20日、寮の建物から転落して死亡した。自殺かどうかはまだ分かっていない。

 国営新華社(Xinhua)通信は、この寮は台湾の液晶パネル大手、奇美電子(Chimei Innolux)の所有で、男性は6階から転落したと報じた。

 同僚によると男性は中国北部の河北(Hebei)省出身で、インターンとして6月から広東(Guangdong)省仏山(Foshan)市で働き始めたばかりだった。奇美電子によると、男性は同社で直接雇用していたのではなく、人材派遣会社経由で勤務していた。

 中国各地にあるフォックスコンの工場では今年だけで11人が自殺している。うち10人は仏仙市に近い広東省深セン(Shenzhen)の工場で死亡している。

 フォックスコンは米アップルの携帯電話iPhoneの組み立てなどを行っている。一連の自殺は、「世界の工場」とも呼ばれる中国の劣悪な労働条件に注目が集まるきっかけになった。(c)AFP