【5月24日 AFP】オーストラリア・シドニー(Sydney)のボタニー(Botany)港で22日、航空機墜落などの緊急事態対応訓練の最中、水中で「救助」を待つボランティアが、あまりの水の冷たさに実際に救助され手当てを受けるという事態となった。

 この訓練は、近隣のシドニー空港に離着陸する航空機が同港内に不時着水したという事態を想定し、救助隊員の練度向上のために実施されたものだった。

 ところが、水の中で救助を待つ航空機の乗客役として参加していたライフセーバーたちのうち12人が低体温症や船酔いなどで手当てを受けることとなった。地元警察によると、このうち5人が病院に搬送されたという。

 あるボランティアは、海中で泳いでいる役だったが、あまりの寒さのために救助艇に乗り込んだという。

 一方、地元警察当局は、「前年、ニューヨーク(New York)のハドソン川(Hudson River)に旅客機が不時着水した事故があったばかりだ。この時、事故への備えと訓練がどれほど大事かがわかったはずだ」と訓練の必要性を強調し、きちんとした計画を立てていたおかげで低体温症になった人もすぐに手当てを受けることができたと強調している。(c)AFP