【4月13日 AFP】ポーランド政府は12日、ロシア西部スモレンスク(Smolensk)で起きたポーランド政府専用機の墜落事故で死亡した同国のレフ・カチンスキ(Lech Kaczynski)大統領らの国葬を、17日に行うと発表した。

 カチンスキ大統領夫妻を始め、政府要職者ら96人が犠牲となった事故は、ポーランドにおける戦後最悪の悲劇となった。

 12日までにポーランドに戻された遺体はカチンスキ大統領のものだけで、他の犠牲者の遺体は、まだ身元確認の作業中だ。

 ロシアのタチヤナ・ゴリコワ(Tatyana Golikova)保健社会発展相によると、これまでに24人の遺体が遺族によって確認された。だが、ポーランドのエバ・コパチ(Ewa Kopacz)保健相によると、一部の遺体はDNA鑑定が必要な状況だという。

■管制官は別の空港着陸を指示

 一方、墜落事故の捜査当局は12日、パイロットは管制官から悪天候の警告を受けていたと明らかにした。

 露当局者によると、パイロットと管制官の交信記録を調べたところ、当時、スモレンスク空港は濃霧に包まれていたため、管制官は事故機のパイロットに別の空港に迂回(うかい)着陸することを指示していた。一方、ポーランドの捜査当局は、搭乗していた高官らがパイロットに管制官からの指示を無視するよう圧力をかけたことを示す事実はないと発表した。(c)AFP/Anna Malpas