【10月8日 AFP】インド東部の西ベンガル(West Bengal)州で6日、走行中の列車内で産まれた新生児が、トイレをすり抜けて線路に落ちたが、無傷で無事見つかった。タイムズ・オブ・インディア(Times of India)とヒンドゥスタン・タイムズ(Hindustan Times)が8日、伝えた。

Rinku Debu Rayさん(28)は6日夜、特急列車に乗っていたところ、突然陣痛が始まった。Rinkuさんは客車のトイレで赤ちゃんを出産したが、赤ちゃんはトイレの排出シュートから線路にすべり落ちてしまった。

 取り乱したRinkuさんがすぐさま列車から飛び降りたため、自殺を図ったと思いこんだ乗客たちが列車の緊急停止用コードを引いた。

 Rinkuさんの夫Bhola Rayさん(33)はヒンドゥスタン・タイムズ紙に、「われわれは列車を降りて妻を探しはじめた。1時間後に、妻がひざの上に赤ん坊を乗せて線路脇に座っているのを見つけた」と語った。

 女性と子どもは再び列車に乗り、最寄りの駅から病院に運ばれた。診察した医師らは、母子共に元気だと断言した。

「これは奇跡だ」。駅長はタイムズ・オブ・インディアに語った。

 2008年2月にも、インド西部グジャラート(Gujarat)州で同様の事故が起きており、列車のトイレで生まれた女児が、トイレをすり抜けて線路に落ちた。女児は2時間後、線路上でほぼ無傷で見つかった。(c)AFP