【6月2日 AFP】(一部更新、写真追加)ブラジル空軍は、1日にブラジル沖で消息を絶ったエールフランス(Air France)航空AF447便の捜索を夜間も継続するため、特殊な電子機器を搭載した航空機の投入を決めた。空軍報道官が1日夜、明らかにした。

 この報道官によると、夜間は目視による捜索はできないが、電子センサーやレーダーセンサーによる捜索は可能だという。C130ハーキュリーズ(Hercules)でエールフランス機からの救難信号の受信に全力を挙げ、天候が許せば赤外線装置を搭載したエンブラエル(Embraer)R99型機で海上の浮遊物を捜索する。捜索は夜通し続けるという。

 この報道官は、別の海域を捜索していたフランスの航空機2機は日没後は捜索を取りやめざるを得ないだろうと語った。また、AF447便が消息を絶ったのとほぼ同じ時間にブラジルに向けて近くを飛行していたブラジルのTAM航空(TAM Airlines)のパイロットが、セネガルの航空管制担当海域でオレンジ色のものを見たという報告があることも明らかにした。このパイロットによるとオレンジ色のものが救命ブイだったのか、炎だったのかは分からなかったという。

 ブラジル軍は1日の日中に空軍機8機と海軍艦艇3隻を出して捜索にあたったが、何も発見できなかった。

 AF447便は乗客乗員228人を乗せ、ブラジルのリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)から仏パリ(Paris)に向かう途中、ブラジル北東海岸沖約1100キロの、大西洋をアフリカ大陸に向けて半分近く渡った付近で、電気系統や与圧システムの故障を示す自動信号を送信したのを最後に消息を絶った。(c)AFP