【3月19日 AFP】(一部更新)カナダのスキー場で転倒し、頭を打って重体となっていた英国出身の女優ナターシャ・リチャードソン(Natasha Richardson)さん(45)が、入院先のニューヨーク(New York)の病院で死去した。夫で俳優のリーアム・ニーソン(Liam Neeson)さん(56)の広報担当者が18日、声明で発表した。

 リチャードソンさんは16日、カナダのリゾート地モン・トランブラン(Mont Tremblant)のスキー場で初心者向けコースで転倒。スキー場関係者によれば、外傷はなかったが、安全のためインストラクターとともにリチャードソンさんはホテルに戻った。1時間ほどたってリチャードソンさんは「気分が悪い」と述べ、救急車で搬送された。

 数時間後には、駆けつけたニーソンさんに付き添われ、プライベートジェット機でニューヨーク・マンハッタン(Manhattan)のレノックス・ヒル病院(Lenox Hill Hospital)に入院。近親者が集まった。タブロイド紙はこの時点で「脳死」と報じていた。

 リチャードソンさんは1963年、ロンドン生まれ。演劇一家レッドグレイブ(Redgrave)一族で、母親は女優のバネッサ・レッドグレイブ(Vanessa Redgrave)さん。夫のニーソンさんとは『ネル(Nell)』で共演した後1994年に結婚し、2人の息子がいる。

 1998年、ミュージカル『キャバレー(Cabaret)』でトニー賞を受賞。映画『ファミリー・ゲーム 双子の天使(The Parent Trap)』、『メイド・イン・マンハッタン(Maid in Manhattan)』、『いつか眠りにつく前に(Evening)』など、出演作は多数。舞台では、シェークスピア劇に多数出演し、『ハムレット(Hamlet)』のオフィーリア(Ophelia)役や『夏の夜の夢(A Midsummer Night's Dream)』のヘレナ(Helena)役で知られた。(c)AFP